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足止め
 Sat.3.Feb.2007


 バラナシからバスに揺られて14時間。カジュラーホー村にやってきた。ここにはユネスコ世界遺産にも登録されているカジュラーホー遺跡群がある。でもって、その5km先には空港もある。世界遺産上を低空でキュィーンと飛ばすのって・・・許すのかユネスコ!?いいのか徹子!!(あっ、こっちは別モノか)
  

 日中は太陽サンサン30℃以上ですんごく暑くて乾燥してる。色んなところからダラダラ汗たらしながら音楽とセックスの相関についてたっぷりと考察しちゃう。ビバ☆カーマ・スートラ。

 どこへ行っても毎夜おなじみカレーなる夕食。今夜の屋台は美味しいのだが、客がおっさん一人しかいないため、ミョーに気遣いおせっかいを焼くオヤジ。オスカーばりに嬉しく光栄なのだが、インドでは毎日がオスカーなんで今はそっとしておいて欲しい。一人にして欲しい。あっちに行って欲しいのである。食欲よりもリーブ・ミー・アローン。愛想笑いとお替わりもそこそこに、お腹を満たすことなくごちそう様。カレーオヤジに背を向け、歩き出したその時に悲劇は起こった・・・

 「グニュヴ!」足元では小さな穴が「おいでやす」。その穴にヌルリと導かれた右足首は使い方を忘れ去られたチンコのようにふにゃりと捻り曲がってしまった。ズバーッと全身を駆け抜けていく痛みとおっさんのキモい悲鳴「ヴブヮァギナァ---!!」。
 駆け寄るカレーオヤジにホントは助けて欲しいだが、ちょっとだけ強がって「ダイジョウブ」といかにも大丈夫ではない表情で親指を立てる。果たしてカレーオヤジは、駆け寄った自分に満足したらしく、きびすを返してとっとと戻って行ってしまった。あぁ・・以心伝心にもビザは必要らしい。

 なんとか自力で宿に戻り、冷や汗をふきふき足元を見ると、右足首から下はさとう珠緒のようにぷっくらと腫れ上がっていた。ぷんぷんである。
 ジンジン中から押されたかと思えばズドンズドンと叩かれる「どうなってしまうんだろ.....キャー!!」恐怖で電気を点けずにはいられない。ほどなくして始まった地獄の苦しみ。バラエティータレントはすっかり年期の入った舞台女優になってしまっていた。いや、これはそんな生易しいモンじゃない。きっと全く使われていない海綿体の生き霊が乗り移ったのだ!患部はギンギンに膨れあがり、足首全体がバック・トゥ・ザ・ティーンネイジ。トシちゃんもびっくりのビンビン状態である。

 気絶と悶絶を繰り返す夜。とにかく痛みに耐えるしかないのだが、それも限界。。。どうすればいいのか...そうだ、この痛みも全て受け入れればいいのだ、喜びも悲しみも、この痛みも全て混在一体となる、そう、母なるガンガーのように.....ムリだった。気宇壮大な思想よりもフェイス・トゥ・フェイスな痛みが勝つ。人間弱いのである。

 ここからバスでデリーだと15時間くらいか?いや、ケチんな、空港があるぞ。デリーかコルカタくらい飛んでるんだろ?!デリーだと日本直通だし、コルカタだとバンコク経由か、それから成田で........旅の終わりがこんな形でくるなんて夢にも思わなかった。すっかり弱気になり、頭の中では帰路ばかりか帰国後もシュミレートしてしまう・・・・・日本は帰ったら寒いんだろうな、「ちんこ」とか書かれたギブスして動けなくて窓辺で雪景色ボーッと眺めて。。。10年くらい前に女友達がスノボーで骨折して「職場に迷惑をかける!看護師なのに骨折なんて恥ずかしくて...うぅぅぅ」とヘコむのを見て責任感強いんだなぁって思った。自分の至らなさを彼女が悔やむように、彼女のギブスに「おこめ」と元気付けのメッセージを書いてあげられなかったあの日の自分を悔やむ......あぁ甘酸っぱい想ひ出・・・・・・・もういい、何考えているのか分からなくなってくる。人間体が弱わると後ろ向きで御バカなことばかり考えてしまうらしい。



御バカついでに一句ひねってみた。
        カジュラーホー 入れた先っぽ 穴ちがい
| India | 00:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
ピースな思考
 Tue.28.Jan.2007

 「天下天上唯我独尊」ブッタの生涯にちなむ四大聖地をたずね歩いて見たゾ。

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    ゴータマ・ブッタ誕生の地として知られるルンビニ(ネパール)


 ルンビニを巡礼・観光のセンターとして開発するための国際委員会が、国連本部に設置されたのは1970年。1985年にはルンビニ開発公団が発足し、巨匠☆丹下健三がデザインしたルンビニ開発のマスタープランに従って各国寺院の建設が進められている。フランス寺やドイツ寺もあるんで、どんなもんかと勢い勇んで見に行ったら、まだサラ地だった・・・マスタープランだもんね、20年以上経ってるけどさ!



 ここではネパール尼僧寺に泊めさせてもらった。尼僧寺だけど男性も宿泊可能。 

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    初めて説法をしたサールナート




 門の外から中にいる日本おばちゃんツアー客に向かって「200ドル!200ドルゥー!!」とヒンドゥー神人形セット片手に叫ぶこだわりの前髪青年。面白半分に話してみたら「150ルピー(約380円)で買って」だって・・・

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    入滅の地クシーナガル


 タイからの中学校修学旅行だろうか、集団でお経をあげビックリするような金額のお布施をおいていた。彼らが去ったあと、インド人ツアコンとインド人僧がニコニコで分け合っているのを目撃・・・まぁインドだ(ってか世界中?)。

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    成道の地ブッタ・ガヤー


 遺跡!って感じでかなりテンション上がりまくったマハーボーディ寺院。近いうちにダライ・ラマ14世が訪れるということでチベタン僧がいっっぱいいた。


 各国寺院がいくつもあるブッダ・ガヤー。観光地ということもあるけれど、お寺の前ではこうした物乞いが日々の糧を求めている。

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 フツーの日本人の(フツーって何だ!?)例に漏れず(ウンチは漏らしたけど)無宗教なおっさん。しいて言えば「オレ狂(教)」か。
 こんなこと言ったら絶対怒られると思うんだけど(だからっていきなり怒らないように)、日本における宗教ってある意味ファッションのようになってるでしょ。ブッタもジーザスも大黒様もアホな新興宗教もてんこ盛り、シェイクシェイクのごっちゃ混ぜ。食品に異物混入なんつったら血相変えてドつき回すクセに、こと宗教に関してはどんとこいと懐が深い。まぁー無分別か。「一貫性がないっ!」「筋が通ってなーーい!!」「喝ーーーッ!!」って、男気カウパー、本気汁全開なおっさんにはどーもムズ痒く、つい最近までそんな日本の性格・体質が嫌でイヤでしょーがなかったのよ。
 そりゃー毛も生えそろわない頃に高級ホテルで性なるクリスマスでも祝ってれば「いやいや、アレもなかなかいいもんだよ。アリだよね、ね、ね。」なんてノリで軽ーく乗り過ごしてたかもしんないけど、そんなこともなかったんでね。けっ。

 日本のような宗教との付き合い方をしている社会って進化しているのか退化しているのか解んない。どっちなんかねー。まぁー専門家に言わせれば色々とあるんだろーし、宗教と一口に言ったところで政治・社会・その他と関連して考えなきゃいけないことが複雑多岐にわたるんだろうけどサ。

 でもさー、旅に出て色んな宗教見て、そこに真剣に携わる色んな人に触れて想うんだけど....マジ怒んないでよ...........宗教って無い方が平和じゃん?

 宗教によって救われている人、幸せな人沢山いるけど、それ以上に宗教が元で不幸になる人、なってしまった人が沢山いるように感じちゃう。
 「あなたの信じるものは何デスカ?」なんてヒトの宗教観聞いてきて、自分トコのセールスポイント並べて、他のトコの歴史的問題点とかを延々話しちゃう人とかさー。いや、何かを信じるってことに何も罪はないし、すばらしいことだと思うのよ本気で。でも、それが自己啓発(この響き嫌いだけど)であったり、内在するものを高めようってことならいいんだけど、アイツは駄目、アッチも駄目って他人を批判するのはイカン!!自己批判の手段としてはよくとも他人に矛先をむけちゃダメよ。

 本気で世界平和を祈るって素晴らしいことだと思うよ。幸せの価値観は人それぞれだけど、みんな笑顔になれる世界って素晴らしいと思うでしょ。
 でも、その「みんな」を「同じ考えの仲間」っていう範囲に限定してしまうと、ぶつかり合う「違う考えの人たち」ってーのができて言い争うことになってしまったりする。
 偉大なご先祖様が代々学習して今みたい進化した社会を作り上げてきたけど、宗教が原因で争いあうことは今も昔も変わらない。そこだけはダブリ番長な人類。「何時の隣人を愛せよ」とは2千年前のお言葉だけど、その教えを信じる人々すら、それを未だかつてコンプリートできずにいるんだから。

 そうやって火ダネになるくらいなら、ない方がいい!...って現実的に不可能なアホ極論よりも、日本のような付き合いかたがいいとやっと気づいたのよ。アレかコレか、白か黒かではなく、アレもコレも、白も黒もある世界。他の宗教も宗派も尊重している世界。勿論オーム事件のようなことがあるのは論外だけどね。
 実はコレって日本古来からの考えであり、日本人の気質。「物事をはっきりさせない」なんてネガティヴにとらえられがちだけど、実は優れた考え方。

 とにかくまぁー、どっかの宗教団体が実は日本を仕切っていたり、パンピーには見えない所で色んなモノが色々と絡み合って回ってるのかもしんないよ、だけど、それをひっくるめて、未来をみたら「うッ・・」と暗くなる部分も多いけど(笑)、そんなんでも、こと宗教に関してはどっかで帳尻あわせて平和に回ってる日本っていいでしょ。
 行事の前には神棚に手を叩き、3歩あるいて仏壇に手を合わせてチーン。そんで振り向きゃクリスマツツリー。それがアリだと最近思う。
| India | 00:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
カミングアウッ!!
 Tue.28.Jan.2007

 人間隠し事の1つや2つ、いや、数え切れないほどあるけど、事が大きければ大きい程その隠し事を隠し通すことが出来ないのが人の性ってモンらしい。どんな「人には言えないこと」をしてしまっても、人に言わずにはいられないのである。例え殺人犯といえど秘密を守り通すのは難しく、「絶っっっ対ナイショだよ!」なんて、やってしまうそうだ。
 そうやって他人と共有した気になる事で心が楽になるのか。昔は懺悔なんて方法で神父という他人に話したし、現代社会では、日中フツーに慎ましくOLしてるネーちゃんがネット上で匿名という仮面をかぶり自らのエロサイト内で大胆なストレス発散をしていたりする(らしい)。匿名であるがゆえ、声だけ大きく他人の誹謗中傷をするバカや自殺者を募る人々もいるけど、まぁ今はそのコトを語るときではない。

 そんな世の中、ある程度ってか、殆ど顔も名前も出しているような状態で不特定多数に対してカミングアウトするのはどうかと思うが、おっさんは勇気を持ってカミングアウトしてみることにした。まぁー聞いてくれ・・・・もう禁煙して9ヶ月になるんだぁー、いや、そんなことじゃなくて・・・・かれこれ1ヶ月酒飲んでないだぜ!・・・ってことでもなく....おっさん..実は....ウンチ漏らしちゃった・・・・・
 「キャーッ!汚ーーいッ!!」まぁー待て!!ストップ、ストップ、ストップ・ザ・脱糞。そんな悲鳴を発してクローズしないでくれ!!言い訳かも知れんが読んでくれ。な、な、先っぽだけだから。



 ホームで待つこと4時間。目的地到着予定時刻にやっと出発する、いつも通りのインド鉄道に揺られブッタ・ガヤーに到着した翌朝。「プシャーッ!」とジェット噴射される便と「腹冷えたかな」という思いで始まった一日であったが、そんな甘い考えでは済まされない一日となった。この時、歴史が動くまであと3時間。

 初産から30分後、再び「プッシャーーッ!!」。幸いまだ宿の近くであったので引き返しての安産であった。日本を離れると街にトイレがなくて困る。まぁ我々オスにとっては目の前全てが広大なるトイレともいえるのだけど、さすがに産むとなると、ちょっとねぇ。。。
 それから30分後にも下腹部より祭囃子がワッショイ☆ワッショイ。この時になってやっと一時的な多産ではない事に気づく(遅せーよ)。でもなんだか胃のモヤモヤ感といい、お腹の調子といい、数週間前に同じ症状で苦しんだ気がする・・・もしやまたキャツが体内に....!?


 印度山日本寺。慈善事業として地元民の無料診療や無料保育を実践し、お産マックス限界なおっさんへも分便室を開放してくれる日本の最優良印なるお寺。これが本当の駆け込み寺。なんちゃって。


 印度山日本寺でしっかりと「プッシューーッ!!」と出し切り、お礼を述べて出発したつもりだったのに、「あそこに分便所がある」という心理的安心感は「ここを離れると分便所がない」という心理的不安に変わってしまい、印度山日本寺を離れると「う゛ぅっ」と、すぐに産気づいてきてしまい、何度も分便室を借りることを繰り返してしまう。んー、人間って不思議。

 精も根も水も糞も一生懸命に出しきって、澄み切った青空の下歩き出す。よっしゃー!これからあそこの寺見て、何時の電車に乗って......おっ、その前にバスの時間調べなきゃな、スーパーコンピューターをフル稼動させながら無意識のうちにいつものクセで歩きながらスカしっぺをした.....いや、正確には「スカしっぺをしたつもり」であった。

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 「プリッ。」そのガーリーポップなサウンドとともにサムスィングが産み落とされた尻の感覚・・・・生後31年目にしてやってしまった・・・ピッチャーが引退を決めた一球とはこんな感じなのだろうか・・・いや、オレも男だ!潔くカミングアウトしてやろーじゃん!!実はコレが、この旅2度目の「穿いたまま出産」だったりする(キャ--ァ--!!)。
 「やっちゃったなぁーオレ・・・」。。。いく分右目の方に力が強く入りながら、閉じた両目を太陽に向けその場に立ち尽くしてしまう。一瞬の間を置き開かれた両眼は虚空を泳ぐも、その刹那「いや!進まなきゃ!!」と失恋を乗り越え一回り大きくなった女子高生のように、下唇を噛みキリッとした表情を真っ直ぐに向け、三十路のおっさんらしからぬ内股歩行(ちょいヒザ曲げ気味)でまた印度山日本寺へと駆け込むのであった。すびばしぇ〜ん!トイレお願いしば〜す。

 いつもは「自由とカメラだけを持て」をモットーに手ぶらなのだが、この日に限って一泊お泊まりセットとしてカバンを持ち、しかも石けんまで持って歩いていた。おぉー、リアルに地獄の仏@印度山日本寺。
 もう何度目よ?通いなれた分便室でパンツを洗うおっさん。「上はT−シャツなんだから下も薄着しないとね」石けんはあってもパンツの替えはない。ノーパン★ジーンズとはベストジーンズニストみたいでいなせだけど、ここはインド。変な菌が金から入っ.....まぁーいいや。

 翌日も20分に一度は「プッシューーッ!!」と文字通りウンコ座りをするハメに(インドは和式ね)。やはり原因は食べてもいないのにタマゴ風味のゲップをさせてくれる、あの忌まわしきランブル蟲。前回で勝手知った投薬爆撃によりソッコー撃退してやんゾ。

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 このようにカミングアウトをして心のどこかが楽になるのかは分からない。。。なーんて、そんなこと期待しちゃいないし、大そうな悩みでもないな。ナハハ。ただ、コレを読んだ人に会ったとき、絶妙な間合いで「ん〜、なんかウンコ臭くないッスかぁ?」とネタを振ってもらえたら、ニヤっとするだけかも知んないけど、実は内心かなり嬉しかったりするかも。
| India | 03:31 | comments(2) | trackbacks(0) |
ガンガー(後編)
Wed.17.Jan.2007

 河そのものが神格化され、崇められているガンガー。この聖河で沐浴することで全ての罪は浄められ、ここで最期のときを迎え、遺灰を聖河に流されることで輪廻からの解脱を得るという。人々にとっての母なるガンガー様。
 ガンガー沿いに建ち並ぶガートへと続く階段の中央には、僕が小学校の給食で使っていたような食器を差し出した物乞い達がズラリと座り込み、彼らの左右を往来する人々は、その食器へ無造作に米を投げ入れていく。それは彼らに対する施しというよりも自分たちの現世での徳を積むための行為に見える。
 食器を差し出す彼らの声、米、時に小銭が食器を叩く音、鐘の音に経を唱える声、歌声.....まだ夜明け前のガンガーは、その薄暗さとは対照的に、既に一日が動き出しているという活気に満ちていた。



 どこからともなく、途切れることなく歌声が続くガンガー沿いを歩いていく。ボートの勧誘が声をかけ、マッサージの勧誘が営業導入の握手を求めてくる。花を売る少女、バクシーシを求める少年、沐浴する人、洗濯する人、河を見つめるだけの人、昼寝をする人、観光客。
 そんな人々が集まるメイン・ガートを過ぎ、さらに北へと歩いていくと、マニカルニカー・ガートと呼ばれる火葬場がある。そこは人々の最後の願いを叶える場所。

 眼下では頭や足を出しキャンプファイヤーのように組まれた薪が現世での最後の存在証明のような5本の煙を上げ、その向こうでは、黄色い布に包まれた遺体が船上の男達からガンガーへそっと手渡されていた。
 優しさに触れた手も、苦労を渡り歩いたその足も、美しい想い出も、辛い過去もその一切の痕跡を残さずに焼かれ流される人々とそれを見守る遺族、その横で沐浴をし洗濯をする人々、そんな光景を非日常として眺める観光客と日常としてそこにたかる人々。



 「様々な生と様々な死があり、様々な文化がある。その全てを包みこみ、その時がくると、それぞれが夢見る光の世界へと流してくれるガンガー。

 「自分も感覚が麻痺した旅人になってしまっていたら...」そんな不安を抱えてやってきたこの場所。ガンガーに接してみた今、正直感動も感傷もなければ、さしあたった感情の起伏もない。それは不感ということではなく、この聖河、この場所、この日常に何も不思議を感じないということだ。

 と、日常を覗き込んだ非日常を生きる観光客は想い、その横では「ドネイション...」と営みをしているインド人がいるのだった。


| India | 23:07 | comments(1) | trackbacks(0) |
ガンガー(前編)
 Wed.17.Jan.2007

 14:00分・ゴーラクプール発バラナシ行き列車、2等車内。
 10分走っては20分停止。20分走っては40分停止・・・その度に車内には大量の人と荷物が流れ込んでくる。上下2段対面式になった4人がけの席には下7人、上4人が座り、通路を挟んで対面式に置かれた1人がけの椅子にも3人づつが座る。勿論通路も人で溢れ返り、目の前には人の壁。上も下も右も左も人人人人。そんな車内は相当な圧迫感があり、押し合い圧し合い怒号が飛び交うちょっとした地獄絵図となっている。
 広々とした空き地で穏やかな夕日を浴びた子供達がクリケットで笑い合い、工場の屋根には太陽のオレンジに染まった尾の長いサルが目を細め佇む...そんな穏やかな車窓に広がる世界に背を向け、人々が目指すのは約束の地−−−聖地バラナシの”聖河ガンガー”。

 人に埋もれる車内で腕時計にちらりと目をやり、出発前に駅員が発した言葉を思い出す。「バラナシには6〜10時間後に着きます。」そのアバウトな運行時間がここでは当たり前。イタリアなんてまだ可愛い方だ。
 秒刻みの複雑怪奇なダイアに神経を擦り減らせた挙句、脱線事故まで起してしまうどこかの国の鉄道事情を聞いても、彼はきっと信じないだろう。

 人と物に溢れかえった車内で老婆たちが歌い続ける。この列車の誰もが目指す”聖河ガンガー”の永遠さを感じさせるようなゆったりとしたリズムで、同じフレーズがリフレインされる。何度も何度も何度も.....。いつかは約束の聖地に辿り着くであろうこの列車も、彼女たちの歌声にのって永遠に彷徨い続けるのではないかと本気で錯覚してしまう。
 日が落ちたのはいつだったろうか。漆黒だけが支配する車窓は、思い出せないほど永い時間が経ったように感じさせる。

                  ☆  ★  ☆

 良くも悪くも人間は慣れる。それを”適応する”と解釈することもできるであろうが、こと旅人にとっては”麻痺する”と言い換えたほうがピンとくる。
 旅を続けていると、それまで非日常であったはずの空間 − 世界遺産に代表されるような壮厳なる世界や彼の地の日常 − に触れる日々が日常と化していく。それはまるで部屋の隅に放置された観葉植物のように、感受性というシュナイプスはその新鮮さを失い、目も耳も鼻も手も口も、全てが灰色に染まりゆく。豪華絢爛たる建築物も、風光明媚な山々も、全ては灰色のフィルター越しに知覚されてしまう。
 「いつものこと」、「どこかで見た風景」という錯覚。「ここ」と「どこか」の境界線。
 そのウイルスが全身を支配していくのと同時に”偉大なる感動”は忘却の彼方へと追いやられ、麻痺した日常だけがその彼岸に取り残されてしまう。
 ガイドブックをトレースするだけの旅、各国スタンプラリーとなってしまう旅へと自覚症状なく導かれてゆく旅人も少なくない。

 ひょっとして自分もまた今まで擦れ違った幾人かの旅人と同じように、気付かぬうちにそのウイルスに冒されてしまっているのではないか・・・・。
 あるがままに全てを受け入れその全てを流し去っていく”聖河ガンガー”を目の前にした時、自分は「何か」を感じるのだろうかという期待感よりも、そこに「何か」を感じなかったとしたら・・・と想像した時に襲ってくる恐怖心に支配されていく.....。

 気づけば日付も変わり、駅員の言った運行時間もとうに過ぎている。いつまでも続く老婆の歌声が、いつしか灰色のフィルターを超え自らの体内より聞こえ始めた時、すっと背筋を伸ばしてみる。
| India | 23:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
Mission @ Delhi
 Wed.20.Dec.2006

 インドの首都デリー。ここでは重要なミッションがある。それはビザの延長。
 おっさんはインドビザをブルガリアで取ったのよ。問答無用の6ヶ月申請で。ところが同時期に申請したパッカーは、みーんな数日で難なく6ヶ月ビザゲットだったのに(まぁ日数が予想以上にかかりすぎて諦めた兵もいたけど)、おっさんは2週間近く待たされた挙句3ヶ月ビザしか貰えなかった。。。今思えば、この時からインドとのせめぎ合いは始まっていたのかも。
 なんで3ヶ月しか貰えなかったかって?多分悪い担当官にあたったから。ビザ発給や出入国管理なんてーのも結局は人がやる仕事、あたった担当官の気分次第で白にも黒にもなってしまうことがよくあるのよ、マジで。
日本人と見ればニコニコする人もいるし見下してくる人もいる、フレンドリーなのもいればイミわかんないのもいる。「そんな、国の機関なんだから・・・」って思うでしょ?でも実際そうなんだよね。


 これは人づてに聞いた話なんだけど、ブラジルやアルゼンチンなんかはビザ有効期限が過ぎてもその居心地の良さについつい長居してしまう不法滞在パッカーが多いらしいの。そんで、そんな人は出国時にその日数応じた滞在料を支払わなきゃいけないんだけど、ある日本人パッカーはそれを支払うお金がなかったらしいの。そしたら出国担当官が「仕方ねーなぁー、そんじゃーつぎ来た時に払いに来て」だってさ(笑)。そんなモンですわ。


 おっさんのビザは取得日9月27日から3ヶ月間の有効期限。つまり、失効は12月27日。インド入国日は12月17日・・・実質10日しかねーし(怒)!
 ってことで、ここ首都デリーにてビザ延長作戦決行。下痢はしてても気分はロジャー・ムーア。ゴロゴロ・ぶりぶり。

 イタイお腹を薬でごまかしながら、悪名高きリキシャーとアツい交渉を繰り広げ担当機関を駆け回る。。。政府観光局に行けって言ってるのにリキシャーの友人が経営する旅行会社に行ってみたり(お腹痛くてマジ切れ)、駅だって言ってるのに土産物屋に横付け(喋る気にもなれず降りる)してみたり。
 ゴロゴロ・ぶりぶり。あぁ〜ぁ、なんだか疲れるぅ〜。体力の限界にたっしながらも横目で街を見渡す...どこかにオクトパシーが・・・いるわけねーし。

 結果→短期(10〜15日)の延長は出来るかもしれないが、長期はムリとのこと。中には500ドルで政府高官に話をつけてやるぞ、なんて言う奴も....寝てろ。
ん〜まぁー、仕方がないか。一度国外に出て再取得だな。

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 インドで足になるのがリクシャー。リクシャーには2種類あって、小型オート3輪の後部をふたり掛けにした幌付きの小さな車がオートリクシャー。オート3輪ではなく自転車式なのがサイクルリクシャー。ちなみに語源は日本の「人力車」らしい。
 デリーのオートリクシャーには写真のようなメーターがついているけど、コレが動いているのは見たことない。値段を決めるは運転手とのアツいコミュニケーション。
 乗る前に行き先を告げ値段交渉開始。スムーズに行く場合もあれば、ちょっとした、いや、かなりのせめぎあいが必要なときも。言い値が相場の4、5倍は当たり前、それ以上にフッ掛けてくるドライバーも。そういう奴は相手にせず他のリクシャーを探した方がベター、相手にしてると疲れるし時間のムダ。精神衛生的にもよくないし。
 交渉するにも相場を知らなきゃ話にならない。値切ったつもりでも実は2、3倍の料金を払っていたなんてこともあるしね。そんじゃー、どうやって相場を知るかっつーと、宿の女将や商店主なんかの第三者数人に目的地までいくらかかるかと聞いて回るとだいたい分かるし、初乗り料金と1kmごとの料金も決められてるから、地図で距離を調べるのもアリ。
 交渉中はこっちも相場よりも安い値段言ってみたり、交渉が煮詰まった時には「もーいいわよ」とちょっぴりすねた清純女子高生のように背中を向けてみたりすることで、こっちの言い値で交渉成立させたり。まぁ何事も楽しむつもりでやんないと身が持たない。体調悪いときはサイアクだけど。

 お金なんていいからいいからと乗車前は仏の顔しといて、目的地に着いたとたん血走った目で「100ルピーだ!」とか言い出す奴もいる。そんな時は「ありがトン♪」と言って乗る前に決めた料金をシートに置いて去る。相手にするだけ損。

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 世界にその悪名を轟かせるデリー国際空港。もう「ウッソだー」って言いたくなる事がいっぱい。ネタの宝庫。
 例えばタクシー。メーターをちょろまかしたり、法外な値段でフッ掛けてくるのは勿論、行き先を告げても「そのホテルは潰れた」とか「そこの地区は爆破テロで吹っ飛んだ」と真顔で言って、自分が手を組んでいるインチキホテルに連れて行こうとしたり、道中「見るだけでいいから」と土産物屋や胡散臭い旅行代理店に連れて行ったり。。。それが日常だったりする場所。モスクワ空港と並んで、素人が行っちゃいけない空港の筆頭、悪のオスカー間違いなし。

 そんな魑魅魍魎が蔓延るデリー国際空港。そこに海外も一人旅も初めてという不安げな日本人青年(ちょっと頼りなさげ)が降り立った。しかも、深夜に・・・!! 
 それはもう10年間女性を見る事も手淫をすることも禁じられたチョコちゃんや鷹先生なんかが集められた檻にランジェリー姿で飛び込むよな行為。これは事件ですよ!
 魑魅魍魎にとっては涎ダラダラもののご馳走(トロサーモンですよ、トロサーモン)。しかし彼がスーパーラッキーだったのは、そこに同時刻に到着した旅慣れた日本人がいたことだった。その旅慣れた男に導かれ奇跡的に深夜のデリー空港から無傷で抜け出した海外も一人旅も初めてという日本人青年の彼(色白)。

 翌朝、ニューデリー駅前の安宿街の一室。旅慣れた男は「1時間後に帰ってくるから」と彼(メガネ)に告げ街へと出て行った。彼(細身)もお腹が減ったので一人ぶらりとオールド・バザールへ。
 約束の時間に旅慣れた男が帰ってくるが彼はまだ帰ってこない・・・何だか嫌な予感。数十分後、彼は帰ってきた。紙切れを持って。
 どこに行ってたかと旅慣れた男が尋ねると、宿の目の前にいたらしい。ずっと。そこには宿の女将の息子が経営する旅行代理店があり、たった1時間の間にトントン拍子で1000ドルのツアーを組まされてしまったらしい・・・!!1000ドル、インドで何ヶ月暮らせるだろうか。。。。
 どこにいても油断できない街だ。みなさん気をつけて。

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 インドでは牛は神聖な動物。なんで、殺したり食べたりなんかしない。よく見かけるノラ牛(実は飼い牛との説もアリ)。街中の生ゴミあさってます。しかも集団で。ウンコたれ放題。ゴロゴロ・ぶりぶり(それはオレ)。


 インド名物のペイント。結構長持ち。


 時間にはルーズだが、思ったよりもかなりキレーな開放寝台列車。これに乗ってネパール国境国境まで行ってみよー。下痢止めは忘れずに。
| India | 22:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
Goes Around Comes Around
 Wed.20.Dec.2006

 世界は全て繋がっていると思ってる。誰かと誰かは共通の誰かを介して知り合いだし、何かと何かは別の何かを介して協調できる。
 ただ、「お金をあげる」という行為が自分の中で強調されることによって、そのことを忘れ、彼らと向かい合うことから目をそむけてしまっていたんだと思う。
 彼ら、物乞いと呼ばれる人々。ヨーロッパだろうがアジアだろうが、世界中どこでも毎日のように彼らから施しを求める手が出されてきたが、僕は見ないふりをしてきた。

 今、自分がそこにいる。今、目の前に彼らがいる。そういった現実に直面しながらも、「僕は彼らより恵まれた人間であることは間違いないが貧乏旅行者であり、彼らに分け与える余分は持ち合わせていない」、「それはこの国の問題であり旅行者の僕にとって関係のない世界のことだ」などと、自分の意志でその地に赴いているくせに、一見もっともらしい理由をつけはどこか世界を縦割りにした、まるで世界と繋がっていない考え方をしていた。
 そして何よりも、人にお金を直接あげるという行為に対し、どうしても抵抗があった。それはなんだか、上から目線のような気がしていたからだ。しかしそれは、正直どこかで彼らを特別視していたからかもしれない。

 そういった気持ちで彼らの手に関心を示さずに長い間旅をしているといると、それはいつしか「施しをしない」ことを当たり前のことと思い、ある意味そのことに固執してしまっていた。

 以前に感じた「優しさ・親切・思いやりの輪廻」(http://o-dokomademo.jugem.jp/?eid=148)、それ以来だろうか、「施しをしない」というスタンスでいては、自分が毎日見知らぬ人々から受ける優しさ、親切心をどこにも還元せずに自分のところでせき止めているような気がしだした....「これって世界と繋がってないよな」。それに、そうやっているのも、肩肘張っているようで”らしく”ないとも。
 正直自分には物質的余裕がないという言い訳をして、精神的余裕がなかったんだと思う。
 何かしたければすればいい、したくなければしないでいい。もう少し力を抜いてもいいかな、と。

 ただやはり、何度も言うように、「直接お金をあげる」という行為にはどうしても抵抗がある。「目線」という意識をクリアー出来たとしてもだ。
 そこで僕は飴を渡すことにした。こっちの勝手な考えといえばそれまでだが、お金とは違うし、広い意味での食料、生きる上での足しに少しはなる。
 差し出された掌に飴をのせると、彼らのほとんどがポカーンと口を開けたまま動きを止め、何が起こったのか理解できないような目で掌を見つめている。お金と思ったのに「アメ??」。狐につままれた気分、何か悪い冗談のように写るのかも。
 「それって、自己満足だろ、何も変わってないじゃん」と言われればそれまでかもしれない。けど、まぁ、今はこのステップで。


 以前すれ違ったパッカーがインドで彼らに1ルピーをあげたら「こんなんじゃ足りない!」と逆ギレされたらしい。そういう関係、そんなやりとりもアリで。
| India | 22:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
バスのススメ
 Wed.20.Dec.2006

 みなさーん、コンニチわー!(デパート屋上イベント風で)ハイ、みなさんわぁ?バスに乗るときどの席に座りますぅ?前ですかぁ?後ろですかぁー??おっさんはー、後ろから2列目(どちらかというと進行方向右側)が定位置!でもぉー、パキスタンでこんな風に教えられましたぁー。

          「絶対に前方の席に座れ」

 パキスタンから東にくると、それまで(東ヨーロッパやクフカス)以上に道が悪くなるしバスもぼろぼろ。「デラックス☆バス!」とか言うけど、日本では20年前に廃車になってるような車体ってことが結構ある(ってか、ほとんどか)。そんなんだから走行中は、もーマグロ漁船(知らないけど)のように揺れにゆれまくり。本気「ンッパねぇー」。
 そんで前出の言葉。先進諸国のような道路環境&快適車体じゃ気付かなかったけど、バスっつーのは後部座席ほど振動が激しいのよ、もう全然違う。月とすっぽん、ノリカとトモノリ(あっ、コレはいいのか)。とにかく、それって常識なんかもしんないけど、おっさんはパキスタンおやじに教えられるまで知らなかった。何事もお勉強ねん。

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 ダラムシャーラから首都デリーへの夜行バス。予約時に座席番号と、そこが前方座席であることを3回も確認し、何度も「ノーぷろぶれむネェ」と言わせたのに・・・・何がどうなると最後部座席になるんだ。え、インド人、答えろよ。

 ふん!最後部座席独占、シートぜーんぶ使って足を伸ばして寝てやる!!なんて、ちょいワルおっさんヨロシク横になるも振動が激し過ぎっ!露鵬&黒海★夜のご乱心寝床マックス状態でも、こうわならん!!(知らないけど)
 ゴトゴトガタガタ、ブルブル・ドーン!その振動で窓ガラスは頼んでもいないのに自動ドアに変身。勝手に開いて12月の寒突風がびゅーびゅー(閉めてもすぐに開いちゃうし)。そんで段差なんかがきた時にゃぁーアンタ、体が宙に浮くんですよ、宙に!!正確に体全体が3cm浮く!!(コレ本気で)「プリンセス☆天功でよろぴく♪」なんてちょぴり贅沢を言う余裕なんかある訳ない。宙に浮くってーよりは、放り出されるっつーほうが適切だなアリャ。
 もー、夕食抜きの下痢止め薬に漬かった体には相当堪えるよぉ。「顔はよしなっ、ボディーにしときな。」ってか。え?インドさんよー。

 辛い仕打ちに耐え、なんとか朝焼け前の首都デリーに到着。しかし、なぜかバスターミナルからはかなーり離れた何もない道路っプチで降ろされ、申し合わせたようにリクシャー&タクシーが大勢待ち受ける。
 オイオイオイ、ここからターミナルor目的地までチミ達が運んでくれっるってか??しかもフッかけた値段で。バス会社はリクシャーからマージンとって、リクシャーは旅行者からボッて。って、せこく商売してやがんな!Oi!!(って、卑屈になり過ぎ!?)
| India | 14:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
かれーなる洗礼
 Mon.18.Dec.2006


 パキスタンとの国境近くにある街アムリトサル。ここはスィク教(通ぶってシーク教と言わず)の総本山ゴールデン・テンプル(かぶれて黄金寺院とは呼ばず)が観光名物。
 あのホラ、インド人って言われると頭にターバン巻いて口ひげがミヨーンって長いおじさんを想像するでしょ、あれがスィク教徒。
 インド人の大半を占めるヒンドゥー教徒(これも知ってるつもりでヒンズーと呼ばず)はそういった格好してないのね、フツーの格好。だから、日本人が想像する頭にターバン巻いた人、実はインドでは少数派なのよね。(しったかイエェ〜ぃ)




 インド1日目の朝。巡礼宿の出口からまっすぐ伸びた先には朝焼けに照らされ、眩しいくらいに光輝くゴールデン・テンプルがででーんって感じでそびえたつ。
 おぉぉ、なんとキレーなぁぁ......うぅぅ、お、お腹がイタイ....。。ラホールで持ち直したハズの胃腸はインド初飯、前夜のカレーによっていとも簡単にスープカレー形成工場に成り下がってしまっていた。さすがはインド、いきなりの洗礼(って、感心してる場合じゃない)。輝くゴールデン・テンプルに後ろ髪引かれながらもお腹を抱えてベッドにもぐりこむ午前7時。ム、ムリっす。。。

 ゴールデン・テンプル巡礼宿のトイレ入り口案内。目がコワイんです。ぷろでゅーす by タイガー・ジェット・シン。
 
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 翌日にはインド北西部にあるダラムシャーラという街へ。ここはチベット教(ラマ教)の法主として崇められ、政治的な指導者でもあるダライ・ラマ14世が亡命し安住する場所。亡命チベット政府の拠点でもある。
 残念ながら多忙な法主は不在だったけど、ここはインドか?と思えるほどチベット色が強い(ってか、ほぼチベット?)街は歩いていても十分楽しい。
 そんで、街中ではチベット僧がフツーにヘッドセットしてインターネットしてたり、カフェでお茶してたりする。そういうの目撃すると「そんな!おっさんの夢壊さないでー!!」とヒステリーを起こすまではいかなくとも、なんだか軽〜いカルチャーショック。まぁー彼らは今でもシンプルな生活してるのかなって勝手に想像してたからなんだけどね。

 お経を読むチベット僧

 五体投地礼をするチベットからの巡礼者

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 この街にある日本食屋さんでオムライスなんか食べてみる。これが激ウマ!マジ泣ける。そりゃー日本で食べるオムライスとは比べらんないけど、何ヶ月もこういう味から離れてる身にはなんとも幸せいっぱいの味。ありがたや・ありがたやとハフハフしながら頂いちゃう.....が、食後すぐにその幸せの塊はインディアン★デス・スープカレーとして体外へ・・・・うぅぅ、やっぱまだお腹がイタイィィ。。
 夕食抜きで下痢止め薬飲んで夜行バスに乗ります。
| India | 22:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
マジック・ライン
 Sat.17.Dec.2006

 ほんの数日のつもりが1ヶ月以上も滞在してしまった国パキスタン。予想以上に楽しかった国パキスタン。この旅で初めて体調を崩した国パキスタン。病院へ行った国パキスタン。メチャ寒かった国パキスタン。いい人がいっぱいだった国パキスタン。。。
 期待以上に、いや、正直そこまで期待してなかった分、印象や思い入れが強くなる。そんな感覚と色々な思いを胸に、たった今越えたパキスタン国境とそこにそびえ建つ門に振り返ってみる。「さよならパキスタン」なんて呟きながら・・・。

 なーんて、ちょっとした「おセンチ」に浸る暇もこの国は与えてくれゃーしない。
 国境をまたいだ瞬間、もうその線につま先がかかった瞬間から、こっちが振り返ろうが何しようが受動的ロックオンで人の視界に入り込み続けるポーターのおやじ。
 「お兄さんネェ、ポーター、ぽーたー。カスタムあってイミグレーションあって、ずーーっと、ずっと向こうに出口があって遠いヨ。200ルピーね、安いヨ、お兄サン。」
 断わってもシカトしても百戦錬磨のアウトボクサーよろしくヒジョーにビミョーな距離感でおっさんの視界に居座り続けるポーターおやじ(解説ジョー小泉)。
 「ホント、お願いだから浸らせてくらさい。ちょっとでいいから視界から外れてくらさい。うぅぅ。こんな気分になることそうそうないんれすぅ。。」
 泣こうがわめこうが、そんなぁこたぁー彼には通じない。とにかく自分の商売、僕があって君がいる世界。そんなことが毎日毎回起こる国。
 そう、次なる国はインド



 「インド人嘘つかない。」このフレーズを考えたヤツでて来いやぁー!(高田風で)。インドを訪れた人間は必ずそう思うでしょう。すれ違った旅人からは、とにかく気をつけろと忠告されたし。
 どんなことか。簡単に言うと平気「ウソ」ついて「フッかけ」「ボる」。そしてしつこい(リアルにウザいってやつ?)。それがインドらしい。(もちろんイイ人もいるけどね)。
 これからどうなるのか...水買うときも、ご飯食べるときも、乗り物乗るときも.....毎日、毎回、阿藤快(失礼)、油断ならぬ交渉をし、集りつかみくるインド商人たちを振り払い続けなければならないのか......なんだかなぁ〜、そんな毎日疲れちゃうよなぁー、と思いながらも実はそんな日々が結構楽しみだったりするのよね。やっぱ、なんでも楽しまないとさ。

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 国境って不思議なモンだなぁーって思う。だって、その境目は混ざりあったグレーだとしても、そこから数百メートルも離れるだけで全然違うんでっせ。もし、そこが同国内なら、なーんにも変わんない小さなエリアなのに、その線があるだけで全然違っちゃう。
 例えばここの国境。パキスタンの男性は座りション(またこっち系のネタ・・)なんだけど、線を越えたインド側、ほんの数百メートル離れただけでみーんな立ちションになっちゃう。
 数千キロ離れたパキスタンの南北の端どうしでも、みーーんな変わらず座りションなのに、国境があるだけで、目視できそうな距離なのに習慣が変化してしまう。ね、っね、それってなんか不思議に思うでしょ!?ね、っね!?
 「いや、距離の問題で捉えるからそう思うんであって、文化的背景とそこに横たわる習慣の云々・・・」なんてムツかしいこと言われたらそうかもしんないけど、でもなんか「へぇ〜」って頬の肉が緩むでしょ!?なんかそういうのっていいでしょ。
| India | 21:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
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