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西蔵線を突破せよ! day2
 Tue.19.June.2006

 ウトウトしている間に朝を迎えたらしく、気付けば峠の上で朝日を見ながらのトイレ休憩であった。冷たく澄んだ空気の中、手が届きそうな雲と山々の狭い間に顔を出した朝日と向き合いながら用をたすのはなかなか気持ちがいい。そしてまたウトウト。
 次ぎに気付いた時、一瞬にして目が覚めた。車窓には昨日とは打って変わって、とてつもない快晴が広がっていたのだ。

 
 シャングリラ辺りから空がとても澄んでいて、水色をしていた。しかし、さらに高度の上がったここでは、なんと表現していいのか、本当のスカイブルーとはこういう色なんだと知らされた気がした。雲もすぐ手の届きそうな場所でフワフワしている。


 昨夜からひたすら続くデコボコ道。窓を開けると埃が車内ばかりか口の中まで容赦なく入り込み、ジャリジャリと砂で口の中が満たされてしまう。それはイラン国境からパキスタンのクェッタまでの道のりを思い出させる。

 検問といっても基本的にドライバーと公安が窓越しに話し、バーが上がって通過する。ただそれだけだ。息を殺していれば問題ない。
 そんな慣れも出て、緊張感も薄れてきた今日何回目かの検問。事前情報でも特に問題ナシとされていた村の検問ということもあり、リラックスしていたが、公安が突然バスの中に乗り込んできた。
 え、ウソ?なんて思っている間にズカズカと奥まで入り込み、ピタリとおっさんの横で立ち止まった。Face to Face 二段ベッド上段のおっさんと同じ目線、その距離30cm。寝たフリはしているが、毛布から少しだけ出した顔にギラギラと熱視線を感じる。
 これ以上ないドキドキ感と凍りつく体。心臓の音が聞こえてしまうのではないか、息遣いが不自然になってしまっているのではないか・・・頼む、お願い・・・!!色々な思いが駆け巡る中、顔面に感じていたプレッシャーは遠ざかる足音と共に消えていった。
 飛び跳ねながら検問に背を向けるバス、体中から冷や汗が一気に噴出す。やっぱり油断は出来ない。


 所々に点在するチベタン村。そこにはなんともゆったりとした時間が流れている。


 悪いことは続くものである。事前情報では検問箇所として名前がなかった村で、またもや公安がバス内に乗り込んできた。
 流れが悪りぃーよ・・・そんなことを呟きながら毛布の中で寝たフリをする。
 再度の side by side 祈るような気持ちで目を瞑り生ツバを飲み込んだその刹那、公安はおっさんの後ろのベッドで同じく寝たフリをしていた日本人青年をたたき起こした・・・!
 しどろもどろ、片言中国語で質問に答える青年。完全にダメだ。捕まった。助けてやりたいが、中国語を全く喋れないおっさんがここで首を突っ込んでも事態を悪化させるだけだ。そして、そんなことをして共倒れになるなど旅人同士やってもやられてもいけない。
 99%彼の旅が終わったその時、奇跡が起きた。風はまだこちら側に吹いていたのだ。なんと周りの中国人が「この人広東人だからよく解らないのよ」という感じで助け舟を出してくれたのだ。それにより公安は退散し、無事にゲートを潜り抜けることが出来た。
 なんという優しさ。他人事ながら感謝しても感謝しきれない。

 あと2日。道半ばだけど、何だか先が少し見えてきた気がする。もちろん油断はしない・・・とは言っても、自分自身ではどうにもならない運の要素がたぶんに多いのではないかという思いもこの2日で強くなってきた。
 しかし、それはただ自分から離れた所にある何かに身を委ねるといことではなく、自分が関わった見知らぬ他人の親切心であったり、自分がそこへ辿り着きたいと願う強い気持ちであったりと、(そういった精神論的な考えはあまり好きではないけれど)、何とか少しでも自分が関わって前に進みたいと思う。偶然を重ね必然とするのは自分自身なのだ、と。
| Tibet | 23:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
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